糖質を控える(理論編)

引き続き、アンチエイジングの2つの実現要件(活性酸素のダメージを最小限に抑える、ホルモンバランスを整える)のための5つのアプローチを順に紹介していく。今回紹介するアプローチは、「4. 糖質を控える」だ。

なぜ糖質を控える必要があるのか、という問いに応えるためには成長ホルモンとインスリンという2つのホルモンについて理解をしておく必要がある。というのも、糖質を過剰に摂ることで、これらに重大な悪影響を及ぼしてしまうのである。

成長ホルモンの働き
成長ホルモンには、アンチエイジングの要となるタンパク質を合成するという重要な働きがある。成長期の成長ホルモンは体格を大きくする作用があるが、成人期においては、身体を構成するタンパク質の新陳代謝をスムーズに進める手助けをしている。皮膚や髪の毛といった外見を若々しく保つためには、成長ホルモンを分泌させ、タンパク質の新陳代謝を滞りなく進めることは重要なのだ。年齢が進むにつれ成長ホルモンの分泌量は少なくなるため、老化が進んでしまう。アンチエイジングのためには成長ホルモンを分泌し続けなければならない。

インスリンの働き
インスリンは膵臓から分泌させるホルモンで、血糖値を下げる働きがある。糖質がブドウ糖として血液に吸収させると、血糖値が上昇する。決闘滋賀高いままだと血管を傷つけるなど悪影響があるため、血糖値を下げるために、インスリンが追加分泌される。インスリンは主に肝臓、筋肉、脂肪細胞に作用し、血糖を取り込ませるが、肝臓と筋肉ではグリコーゲンとして、それぞれ70-80g, 200-300gしか貯蔵できず、残りの糖質は体脂肪として蓄積されてしまう。

糖質の過剰摂取と老化の悪循環
さて、両者の関係については、
インスリン:細胞に血糖を運び入れる働き
成長ホルモン:血糖の張り込みを抑制して、血糖値を上げる働き
があるだけではなく、糖質を過剰に摂取すると、成長ホルモンの分泌が減少してしまう。

つまり、糖質を摂り過ぎると、
1. 血糖値の上昇
2. インスリンの追加分泌
3. 成長ホルモンの分泌抑制
4. アンチエイジングの機能低下
が起きてしまうのである。

シワとシミの原因になる糖質
また、糖質を摂取しすぎると、成長ホルモンやインスリンといったホルモンに害を及ぼすだけではなく、肌の老化にも影響がある。
例えば、AGE(Advanced Glycaition End-Product、終末糖化産物)は身体の中の余った糖がたんぱく質と結合してできる物質である。AGEは肌のコラーゲン繊維に悪影響を与え、繊維と繊維をからみ合わせてしまい、肌から本来の弾力と張りが奪ってしまう。また、肌に紫外線が当たればAGEが生まれ、褐色のAGEが肌のコラーゲン繊維に貯まると、肌の色がくすんでしまうのである。

心筋梗塞、脳梗塞の原因になる糖質
さらに血管もコラーゲン繊維でできているため、肌にのコラーゲン繊維にAGEが付着し、機能低下を引き起こすように、血管にもAGEが蓄積してしまう。血管の代表的な老化減少が動脈硬化である。動脈硬化が進んで血管内にアテロームと呼ばれる瘤ができる。瘤が大きくなると血流が低下し、血栓ができると血管が詰まってしまう。心臓の環状動脈が詰まれば心筋梗塞に、脳の動脈が詰まると脳梗塞となる。動脈硬化はアンチエイジングだけではなく、生死にも関わる重大な老化現象なのだ。

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