自宅にトレーニング環境を構築する

前回は、トレーニング環境として、自宅とジムのそれぞれのメリットについて述べた。その上で、3-6ヶ月間ジムに通い、トレーニング理論・手法を身につけたのち、自宅トレーニングに切り替えるといったアプローチを紹介した。特に、ジムおよびトレーニング手法として、加圧トレーニングを紹介した。

今回は、実際に自宅トレーニング環境を構築するにあたって、用意しておくと捗るものをいくつか紹介していこう。

ダンベル

ダンベルは重量を自由に変化させることのできるものがよい。ジムのように重さ別に用意するには十分なスペースが必要である。十分なスペースがある場合、それでもよいかもしれないが、多くはそうではないだろう。重りを着脱し、重量を2-10kgまで調整可能なものがあれば初心者にとって便利だろう。

加圧ベルト

前回説明したように、自宅トレーニングでも加圧ベルトを利用することで、より効果的にトレーニングを行うことができる。一般的な加圧トレーニングスタジオでは、週1回程度の使用を推奨しているため、同程度の頻度を採用すべきである。また、自宅で加圧トレーニングを行う場合、適切な加圧度を保つために付属センサを利用すべきである。専用センサは高額のため、購入が難しい場合は、定期的に加圧スタジオで適切な加圧度を計測してもらうとよい。

なお、加圧トレーニングについては、静脈血栓症およびそれによる肺塞栓症の発症のリスクが報告されているが、東京大学医学部付属病院22世紀医療センター・加圧トレーニング虚血循環生理学講座によれば、加圧トレーニングは血栓を起こす凝固系因子に影響せず、血栓が出来ないように働く線溶系因子を活性化し、結果、血栓をきたす事はないと報告している。

加圧トレーニングは週1に1回であっても、日々の細かいトレーニングは、基礎代謝向上にも効果的である。ここでは、自宅トレーニングを捗らせるためのいくつかの器具を紹介しておこう。

マルチジム

ダンベル+シットアップベンチだけでも十分といろいろなトレーニングが可能であるが、ここでは懸垂付のマルチジムをおすすめしたい。ジムに行かなければ、日頃懸垂をする機会もなかなかないであろう。懸垂により、広背筋、大円筋、三角筋後部、上腕筋と上半身をまんべんなく鍛えることができる。

チンニングで広背筋を鍛えて逆三角形の広い背中を作ろう

腹筋ローラー

Gacktがその昔テレビ番組で使用しているところが放送された腹筋ローラー。腹直筋だけではなく、脊柱起立筋、三角筋まで鍛えることができる。負荷のかけ方は様々で、膝まづいて行うものから、立位から全身が床と水平になるまで肘と膝を伸ばすものまである。後者はかなりきつい。まともにやると1-2週間で腹筋に大きな変化を見られるようになるはずだ。

プッシュアップバー

自宅トレのうち、自重でできるトレーニングのうち最も代表的なものが、プッシュアップ、つまり、腕立てだ。主に、上腕三頭筋、三角筋、大胸筋を鍛えることができる。プッシュアップバーを使用することで、通常よりも体を深く沈めることができる。負荷を強めると共に大胸筋を更に伸長させることができるため、より効率的にトレーニングが実現できるはずだ。

筆者は、週1での加圧トレーニングと、毎日の腹筋ローラー、背筋、腕立てをこなしている。いずれのトレーニングにしても、筋肉の部位を正しく理解し、鍛えることが重要だ。鍛えている筋肉を意識することで、無駄なく力が伝わり、より効果も見込めるだろう。

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