引き続き、アンチエイジングの2つの実現要件(活性酸素のダメージを最小限に抑える、ホルモンバランスを整える)のための5つのアプローチを順に紹介していく。今回紹介するアプローチは、「2. 抗酸化物質を摂る」だ。
多くの抗酸化物質を含む生野菜
抗酸化物質とは、活性酸素の酸化による老化ダメージをブロックしてくれる物質である。生野菜には多くの抗酸化物質が含まれており、先週紹介したファイトケミカルも数多く含まれている。生野菜を丸ごと食べるのがよいとされているのは、ファイトケミカルが単独で働くのではなく、他の栄養素と一緒になって抗酸化作用を発揮するためである。
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抗酸化物質は、野菜だけではなく、肉、魚、ナッツ、植物油にも含まれてる。また、ナツメグ、シナモン、ターメリックといったスパイスにも高い抗酸化作用がある。ターメリックはカレー粉に使われる代表的なスパイスであるが、ウコンの根茎を乾燥したのち、粉末にして作られる。黒胡椒と一緒に摂ることで吸収率が高まると言われている。
生食の2つのメリット
オーガスト風フードヒーリングでは、野菜だけではなく、あらゆる食べ物をなるべく生で食べることが推奨されている。特に、生食には2つのメリットがあり、1つは栄養素の活性、もう1つは酵素と消化吸収に関係している。
まず、野菜を加熱すると、抗酸化物質などの栄養素の活性が失われてしまう。肉や魚といった動物性食品の場合でも、生の状態であれば、抗酸化物質は含まれているが、加熱したり、殺菌したりした瞬間に効力が失われてしまうのである。
また、生野菜に含まれる酵素は消化吸収を助ける働きがある。消化吸収に使われるエネルギーを節約することで、身体の快復やホルモンバランスの調整にエネルギーを回すことができる。揚げ物や焼き肉、加工食品など、消化に負担のかかるものばかり食べていると、身体には消化に力を使い果たしてしまうのだ。
おやつにはナッツがオススメ
先に抗酸化物質を含む食べ物としてナッツを紹介したが、ナッツはおやつに最適である。抗酸化成分のビタミンEを多く含むナッツは、良質の油が豊富で繊維質も多く、たんぱく質も摂取できる。アーモンドやくるみにはアルギニンという血流を良くする成分も含まれている。皮の部分には抗酸化成分のポリフェノールも含まれている。確かにナッツは油分が多く、カロリーが多いのだが、ナッツに含まれる良質の油や栄養素はダイエットにむしろ効果的であるとされている。コンビニに行けばナッツは手軽に購入できるが、バターや味つけが施されているものが多いため、スーパーなどで売られている皮付きで味付けされていないものがより効果的だろう。